設計労務単価の表記が改められ、警備員の待遇改善につながることが期待されます

 交通誘導警備員の料金について、

 警備会社の職員等の無知や、業者の都合の良い解釈により悪化させる原因の一つであった、

 設計労務単価の記載方法が改められます。(試行段階)

 これは、今後の待遇改善に向けた大きな好適材料になるものと期待が膨らみます。
 国土交通省が公表する設計労務単価。

 この公表される設計労務単価資料にも明記されていますが、

 労務単価には法定福利や一般管理費等の必要経費は含まれていません。

 それにも関わらず、

 未だに無知な営業担当、

 法定福利未加入の事業者等による、

 労務単価の数字そのままの金額で受注する。

 また、発注側も設計労務単価を根拠に値段を提示する。

 という不適切な事案が横行し、

 この単価に見合う待遇で雇用することにより、

 更なる警備員の待遇低下を招くという悪循環の大きな原因となってきました。


 今回の試行された記載の変更では、

 これまでの労務単価に法定福利等の必要経費が含まれた金額で記載されます。

 これにより、

 警備業者においては、

 無知であっても法定福利に必要となる最低限の単価が一目でわかる。


 また、元請け等においては、

 これを下回る(同額)金額での下請けについては、

 そもそも社会保険の加入では成り立たないことが一目でわかります。


 従来と異なり、

 建設業の社会保険の加入が求められ、

 この加入状況について評価に含まれる以上、

 これまでのように元請けについて下請け業者の法定福利未加入状況について、関係ない。という訳にはいかないでしょう。


 短期的には、

 元請けは自社工事についてのみ社会保険加入の警備員を手配するよう警備会社に要請するという形に。

 しかし、

 長期的には、

 受注(注文)段階で警備員の法定福利加入を条件に契約が取り交わされ、

 社会保険未加入ではなりたたなくなる。そんな日も、そう遠くないかもしれません。


 交通誘導警備業務に関する

 社会保険や労務費等の待遇に関する動きは、

 これまでにない大きな動きであり、当面は目が離せない状況が続きそうです。

 参考資料の内、

 特に「2.参考資料 [PDF:197KB]」を閲覧いただけるとわかりやすいと思われます。
 
参考資料(外部リンク):国土交通省>>政策・仕事>>土地・建設産業
 >>建設産業・不動産業>>建設市場整備トップ>>労働・資材対策
  >> 公共事業労務費調査・公共工事設計労務単価について
  http://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/1_6_bt_000217.html
■資料
 1.建設労働者の雇用に伴い必要な経費の表示(試行) [PDF:163KB]
 http://www.mlit.go.jp/common/000220168.pdf

 2.参考資料 [PDF:197KB]
 http://www.mlit.go.jp/common/000223990.pdf
関連記事
お役にたてましたなら、応援お願いします。 にほんブログ村 住まいブログ 防犯・防災へ

コメント

No title

はじめまして。
本ブログを拝見し、感銘を受けました。
特に2号業務に於いて死活問題となる労務費に関する情報等については、大変参考になりました。
今後も健康第一に継続されることを願っています。

Re

 田舎の経営者さん、はじめまして。
 コメントありがとうございます。
 この問題、貴殿もこれまでさぞや歯がゆい思いをされてきたのではないかとお察しします。
 今後も有益な情報をお伝えできるよう善処致しますので、ともに変化に乗り遅れないようがんばりましょう。

参考になりました^^

労務費を調べてたら、貴サイトを発見!じっくりと拝見させて頂きました。市場では完全に警備員が不足してますよね。でも受注単価が思うように上げられない・・・弱い営業を仕方なく続けていました。警備員待遇改善の為、適正価格での受注を目指して行きます。業者との対等な営業の理論武装の資料とさせて頂きます。これからも宜しくお願いします。

Re

東北の2号営業マン さん、はじめまして。
>営業の理論武装
少しでもお役に立てたのであれば嬉しい限りです。
価格の値上げには、発注業者だけでなく人がいなくても安値で受注する同業者も大敵。
値上げ交渉は大変な道筋です。しかし、絶対にやり遂げなければいけない最重要課題です。
明日の警備業と同志のため、ともにがんばりましょう。
非公開コメント

フリーエリア