事件があったのは警備会社「株式会社アサヒセキュリティ」は、2015年12月よりセコム株式会社が株式を取得したセコムグループの会社。
全国規模で売上金などの資金回収と精査・入金等の集配金業務を行い、貴重品運搬警備等を専門に行う規模の大きい警備会社です。
事件があったのは埼玉県三郷市にある新三郷オフィス。
伊藤容疑者は、2016年4月より勤務し、事件前の8月11日より集計担当部署のマネジャーに昇格して勤務していました。
伊藤容疑者2日間無断欠勤したため防犯カメラを確認したところ、金庫室から現金を複数の段ボール箱に詰めて持ち出す姿が映っていたため、会社は9月6日に埼玉県警察吉川署に通報。
伊藤容疑者を懲戒解雇としました。
資金回収業務の行う警備会社において多額の現金が盗難されたことについて、様々な意見を見かけるとともに、多くの疑問を抱く方もおられるのではないでしょうか?
私自身、警備業に関わる者として幾つか疑問を抱かせる事件です。
事件のあった警備会社は、資金回収業務の大手。容易に事件を起こせるような杜撰な管理であったとは考え難いように思います。
主な疑問としては、
・単独で禁固室に入れたということ。
・運用上、単独で金庫室の入室が可能であったとしても、通常ダブルロックなどとなっている収納庫を開けれたということ。
・段ボールで詰めた現金を、従業員通用口や搬出口等を使って外に持ち出せたということ。
・発覚までカメラを確認する2日間と時間があったこと。
事件があった会社は、資金回収業務を専門に行うため金庫室等に保管する資金は非常に多額。日々帳簿と金庫内の現金の突合せ等の作業を行っていたであろうことは推測されます。
しかし、保管する現金が非常に多額であるため、その全てについて現物確認までできないため、事件発生から発覚まで2日間もの時間がかかったのではないでしょうか?
しかし、それ故に一旦収納庫に入れた現金を詰め替えた段ボールで持ち出せたことについても疑問を抱きます。
警備会社の管理体制や協力者の有無など、詳細は今後の捜査により明らかにされると思います。
何れしても資金回収業務の大手で発生した事件。業務規模の大小はあれど、資金回収業務等を行う警備会社では同種の事件が発生が無いよう今後の捜査や事件の詳細について注視しなければなりません。
・・・2019年9月28日 追記・・・
2019年9月27日 伊藤容疑者は東京都渋谷にて逮捕されました。逮捕時の所持金は約107万円でしたが、その後コインロッカー等から盗まれた現金がほぼ手つかずで発見されました。
警備会社から現金を持ち出した方法について、現金を詰めた段ボールを会社が契約している配送会社を使用して私書箱に送る方法で盗み出しました。
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