2021年12月6日正午過ぎ、
札幌市西区の大型商業施設において黒ずくめの男(59歳)が商品をたたきつけるなどして暴れ、警備員がさすまたを用いて制圧を試みるなどの応戦を行いました。
その後、駆けつけた警察官によって取り押さえられ、器物損壊の疑いでその場で逮捕されました。
暴れた男性は、目出し帽をかった上下黒ずくめの服装。
ショッピングセンターの1階にある紅茶などを扱う店で商品を床にたたきつけたり、看板を蹴ったりして暴れました。
駆け付けた警備員の制止を聞かず詰め寄る行為や損壊行動を続けたため、警備員は「さすまた」を使用して応戦を行いました。
事件では、幸いにもけが人はなく、その後の警察の発表でも男性は刃物などは所持していなかったということです。
しかし、当時の状況から周囲や対応を行った警備員に大きな危険が予見できる状況であったことが感じ取れます。
ニュース映像では、
・黒ずくめの男がショッピングモール内のテナント内部の商品を陳列棚から落とす様子や、商品を叩きつける破壊行為。
・駆け付けた警備員は無線を使用して連絡を取る中、詰め寄る黒ずくめの男。
・警備員が制止するも、男は看板を蹴り倒し再び商品を叩きつける破壊行為。
・警備員は周囲に対して近寄らないよう注意を促す様子。
・「さすまた」を構えた警備員が男と距離をとりながら、テナント内部に留めるため抑止する様子。
・男の不可解な行動、警察官に逮捕される様子。
等が放送されました。
本件の映像では今後の課題も多く見えてきますが、警備員は「さすまた」を用いて黒ずくめの男と距離を取りながら応戦することで、自らの危険を可能な限り低減して制圧や警察官の到着を待つなど適切な対処を行ったと感じられます。
現在では多くの施設でさすまたが備え付けられていますが、実際に使用されることは非常に稀です。
さすまたは特に興行場やショッピングセンターなどで持ち出すと非常に物物しいため、警備員を含め関係者が持ち出す行為自体に躊躇いがある場合もあります。
本件のように必要時にさすまたが有効活用される事案は、使用者の心構えの面で非常に重要なものであり、ぜひ多くの警備員や施設関係者の参考となってもらいたいです。
さすまたの使い方については、
警備員の道 >警備員教育内容
>
さすまた(刺又)の使い方
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