現金輸送警備により回収された売上金2900万円を横領にて警備会社元社員を逮捕。余罪は数億円規模。

 2022年2月10日、名古屋市西区にあるALSOKの「警送愛知支社」に勤務していた元社員の男2900万円を横領により逮捕、送検されました。
 元社員は回収した現金の管理部門の責任者で、2020年3月から事件の発覚を受け懲戒解雇された2021年1月までの間に犯行を繰り返し、数億円を横領していたとみられています。
 逮捕された横領された事件では、2021年1月現金輸送を請け負っていたパチンコ店やスーパーの売上金など、およそ2900万円。
 現金とデータに食い違いにより事件が発覚し、懲戒解雇され2021年3月に告訴されていました。
 容疑者は2020年3月から回収した現金の管理部門の責任者として勤務し、同様の犯行を繰り返し、計数億円の余罪があると見られています。

 本件の数千万円規模の現金の横領について、発見が遅れたことについて疑問に持たれる方が多くいるのではないでしょうか?
 昨今の資金回収業務では、入金機のデーターをオンラインで取得出来るなど、従来の紙媒体での授受と比較して迅速かつ正確に把握することができるようになっています。
 しかし、実際に入金機等に投入された現物を確認する作業については、今も昔も大差なく、基本手作業で資金を取出し計算機にて照合し、金庫に保管されています。
 その際、照合と言ってもデーターはかなり正確であり、僅かなズレは外国硬貨等による読み違いなど。(経験上では)データの大枠が違うということはほぼなくなりました。

 資金回収業務の規模が大きくなるほど設備も増強されますが、照合のため計算には相応の時間と労力が必要となります。
 また、輸送過程の回収された売上金。夜間などに到着し照合が翌日に持ち越さたものでも、データーはオンラインで先に処理され顧客に送られるなど、全体を正確に把握することは非常に複雑となっています。

 同種の事件としては、2019年に資金回収業務にて勤務員が3億6000万円を盗み出す事件が発生しました。しかし、その際の教訓が生かされななかったようで、警備業全体として再発したこと非常に残念です。
 事件の全容解明と、今後の再発防止に向けたた取り組みを期待したいものです。

 現金輸送に関する事件事故については、
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現金輸送車 襲撃・強盗事件
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