警備員(41歳男性)が熱中症の疑いで搬送 島根原発

 2023年7月24日、島根県松江市の中国電力島根原子力発電所において警備業務に従事していた男性警備員が熱中症とみられる症状で病院に搬送されました。
 2023年7月24日午前11時前、島根原子力発電所3号機の北側防波壁付近を警備していた男性警備員(41歳)が、呼吸が荒くなるなど熱中症とみられる症状を発症。男性警備員は意識があり、病院へ搬送される事案が発生しました。

 連日記録的な猛暑が続く中、屋外での交通誘導警備。駐車場及び巡回等の警備。貴重品運搬警備など種類を問わず熱中症が心配される状況が続いています。
 特に交通誘導警備業務をはじめ、屋外で従事する警備員の状況は大変深刻であり、自己努力による対策は既に限界を超えています。
 業務の特性上、日影や風通しの良い場所で従事できれば良いですが、炎天下の日向や風通りの悪い中で警備服を着用しての業務実施は、本当に頭が下がります。
 状況は、連日熱中症アラート等が発令される猛暑の中、警備会社は警備員夫々で対策は実施しているかと思います。しかし、それでも熱中症が大変心配される状態。例年以上の追加の熱中症対策が求められる危機的状況にあります。
 昨今の熱中症対策としては、ようやく警備業においても警備服の空調服や、交通誘導警備等向けの反射付空調ベストの使用が極一部ですが管理人の周りでも見られるようになりました。
 残念ながら空調服関連はコストが相応にかかるため、未だ導入が少ないのが実態です。しかし、この猛暑の中屋外で従事する現場において、他業種が導入しているにも関わらず、警備業での対策が大幅に遅れている状況こそが業界の大きな問題であると日々感じさせられます。
 就業環境の改善は、単に安全衛生の向上だけでなく、モチベーションや定着率の向上などそのメリットは大きいものです。
 費用を考えると一律での導入は難しいかもしれませんが、業務内容や実施場所等を元に優先順位を設けることも検討し、業界全体がコストを投じるような積極的な対策を是非とも推し進めてもらいたいものです。

 ホームページ:警備員の道内、「熱中症による労働災害の発生状況」において「厚生労働省 職場のあんぜんサイト」にて公表された熱中症による労働災害事故を追記しました。
 同、労働災害事故事例では詳細な発生状況、原因、対策等が纏められ参考になります。既に対策が実施済みと思いますが、見落としや追加できる対策がないか今一度見直しては如何でしょうか・・・

 末筆ながら、男性警備員の一日も早い回復をお祈り申し上げます。


 熱中症の発生状況については、
 警備員の道 > 警備業 >警備業の安全衛生と労働災害
熱中症による労働災害の発生状況
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